絶学無憂無駄話6
学:でも古代文明にも焼き物はあるよ。 無:やきものがあることと、その焼き物が直火にかけられるのは同じじゃないよ。パタゴニアの粘土の多くは直火にかけられないけど、電子レンジなら大丈夫なんだよ。 学:へー、本当?面白いねー! 無:面白いだろう。焼き物を直接火にかけることが出来ないから、粉食を開発したんじゃないかな?ただうちで採れたライ麦食べてみたけど、粒で食べると美味くないね。やっぱりライ麦はパンかチャパティが良いね。 |
学:うん。確かにライ麦パンは美味しいね。でもそのことが農業の源流に関係あるの? 無:穀物栽培はかなり後になってから始めたんじゃないかと思ってさ。「穀物栽培=農業」と考えるけど、違うよね。野山を歩いていてある植物を食べてみようと思ったらどうする? 学:初めは生で試すんじゃないかなあ? 無:きっとそうだよね。初めから粉にしてパンになんかしないよ。ということは穀物栽培は古代文明では少なくともエジプト、メソポタミア文明は粉食だと気付いてから始めたと思うよ。 学:うん、あり得るね。でも、もしかしたら生で食べてたかもしれないよ。 無:多分ないね。というのはね、「生」で食べると食べられる物が限定されてしまって、非常に不利だからね。 |
学:でも、サラダなんかビタミンが壊れなくて体に良いって言うよ。ダメなのかい? 無:ビタミンが体に好いか悪いかは知らないけどね、食べる野菜の種類を限定してしまうと大変だよ。 学:そうかい?今ちょうどこっちはクリスマスのパーティシーズンでさあ、パーティは必ずアサードとサラダだよね。「定番」だね。 無:サラダもさあ、トマト、レタス、玉ねぎ、ニンジンと決まっててね。あと少し凝った人がハーブを散らしてね。煮物とか、お浸しは出てこないよ。 学:そりゃそうだよ。野菜の煮物や、山菜のお浸しを食べてる人なんか近所にいないだろう。 |
無:きっとそうだよね。だから彼らの家庭菜園も生で食べられる野菜が主流なんだね。 学:そう言えば何処の畑行っても似てるよね。またビニールハウスの大きいのがあってね。 無:そうだね。ちなみにトマトはマジン村ではビニールハウスが無いと出来ないね。レタス、玉ねぎ、ニンジンも有機肥料を入れないと出来ないよ。 学:だから?そう言えば君の家はあまり生野菜食べないね。どうして? 無:どうしてって、料理すれば食べられる野菜や山菜、キノコがあるからだよ。 |
学:? 無:野菜を「生で」食べるっていうのは、かなり新しい食べ方だと思うよ。山菜、キノコとかアク抜きしないと食べられないのは、それだけ「強い」ってことだよね。 学:確かに、畑の野菜たちと比較すると山菜って強そうだよね。 無:つまり、「強い山菜で強く生きる」ってことかな。元々勝手に生きてる植物をわざわざ栽培するのだから、弱くなるよね。海で元気に泳いでる魚と養殖の魚の違いと同じだよね。 学:今度はCMのコピーかい!好きだねー、コピーするの。でも植物を栽培したり、動物を飼育して来たから今日の繁栄があるんだろう? |
無:確かに「繁栄」してるね。でもちょっと「ヤバイ」よね。例えばさあ、ビールのつまみになる「枝豆」、どの植物から取れるか知ってる? 学:枝豆だろう! 無:それが違うんだよね、答えは「大豆」なんだよ。 学:「枝豆」が「大豆」とは、驚いたね! 無:結構知らない人多いんだよね。でさあ、ちなみにエルボルソンはホップの産地で「地ビール」作りが盛んだろう、「枝豆」はつまみに出てこないよ。 |
学:そう言えば、そうだね。どうしてだろう? 無:「大豆」は家畜の「食べ物」で、人間の「食べ物」と思ってなかったから、料理法を知らないんだよね、きっと。 学:ところで何が「ヤバイ」んだい? 無:今説明するからちょっと待ってね。でね、もう少し大豆の話を続けるとね、今エルボルソンで入手出来る大豆は2種類。一つは「有機大豆」。もう一つは「大豆」として売ってるんだけど、大きさはどちらも日本の小豆くらいの大きさだね。 |
学:そう言えば「大豆比較テスト」したと言ってたけど、どうなったの? 無:予想外の結果だったよ。 学:どんな「比較テスト」したんだい? 無:この2種類の大豆に日本の大豆、合わせて3種類の大豆を使って「豆腐」を作るテスト、そして栽培テストをしたんだ。知りたいかい? |
学:もったいぶらずに早く話なよ。 無:じゃあ栽培テストからいくよ、ジャーン。栽培テストは全て同じ結果でした。つまり一粒の大豆から一粒の大豆が見事に収穫出来たね。 学:!だね。たった一粒か!日本の大豆も一粒なの? 無:そう。みんな一粒。これが本当の「一粒の青◯」(またCMのコピーです。☺) 学:・・・じゃあ豆腐はどうなったの? 無:これは流石に差が出たよ。味の差は微妙だけど、量は歴然と差が出たね。 |
学:これは僕も予測出来そうだな。日本の大豆の方がたくさん出来た。そうだろう? 無:ピンポーン!当たり。凄いじゃん。日本の大豆は一回搾りで、乾燥大豆の重さの約2倍の豆腐になったけど、アルゼンチンの大豆は2回搾りで約1.2倍だったね。 学:結構差が出たね。どうして? 無:やっぱり、土だと思うなー。それから品種も関係してるかもね。見た目からして大きさが違うからね。アルゼンチンの大豆は見た目は小さいから「小豆大豆」と呼んでもいいくらいだよ。 学:・・・じゃあ豆腐の味は? 無:冷奴で食べたけどどちらも美味しかったよ。日本の方がほんの少し甘味を感じる程度だね。 |
(C) Copyright 2007 Nojo Mallin

